基本的な考え方と留意点

本調査事業は、統計値や公表資料といった現時点で入手可能なデータを用いて、農山漁村の資源を活用した再生可能エネルギー電気の導入可能性のあるおおよその地域・地点を提示するためのものである。具体的には、福岡県全域の農山漁村地域を対象として、耕作放棄地、農業水利施設、林地または漁港・漁場において行われる太陽光発電、小水力発電、風力発電並びに民有林における森林資源又は林地残材等を活用したバイオマス発電の導入可能量を調査するものである。
調査手法は、日本全国において適用・利用可能な調査手法として整理されたものであり、農林水産省が平成23年度3次補正予算において岩手県、宮城県及び福島県を対象として行った農山漁村における再生可能エネルギー導入可能性調査手順書(案)に従った。
本調査結果は、個別地域における再生可能エネルギー発電設備の設置がただちに可能であることを意味していない。土地所有者の意向はもちろんのこと、農業委員会や土地改良組合、市町村等に耕作放棄地の使用の可能性をよく確認する必要がある。水利施設についても施設管理者への説明と交渉が必要である。漁港の空間利用についても同様であり、漁業協同組合への十分な説明だけでなく、補助事業により整備された施設の他目的への利用への手続きが必要である。さらに、電力会社の系統連系への接続にあたっては、送電線への系統アクセス基準があり、事業化にあたっては具体的な検討が必要であることは言うまでもない。したがって、本事業で提示される報告書において公表された地点等(特に耕作放棄地)であれば、どこでも発電設備を設置できるとの誤解がないようご留意頂きたい。