Monologue

16言目:勉強する意義

勉強していると「学校の勉強って何の役に立つのだろう」と思うことがあるかもしれません。
今まさに思っている方もいるかもしれませんし、後輩や兄弟等に聞かれうまく答えられなかった経験がある方もいるのではないでしょうか。
結局は人それぞれだと思いますが、

私は「選択肢を広げるため」と考えています。

今の教育システムでは、自分の希望する分野に進むためには入試等を突破することが求められている以上、将来やりたいことが決まっていなくても、勉強しておくことが絶対に有利です。
(例えば栄養士になるには実は化学が必須なことをご存知でしょうか。もし、将来栄養士になりたいと思い立ったとしても、それまでに化学の勉強を全然していなかったら道のりは険しくなりますよね。)

それだけではなく、学校の勉強そのものが進路を決めるきっかけとなることもあるでしょう。
(例えば、学校で物理学の勉強をしたことで、将来物理学を深く研究したくなった、など)
勉強すればするほど、自分のやりたいことの選択肢は広がるはずです。
高校までの勉強では、そういう機会が得られる科目がバランスよく提供されていると思います。

話は変わりますが、将来の進路を選択する際に「○○に貢献するため」という志を基にする人もいると思います。非常に立派な考え方です。ただ、そういう考え方が絶対正しいと盲信し過ぎることは少し危険なことかもしれません。
例えば大学教授など研究者の方に、なぜその分野の研究をされているのかを聞くと、

「純粋に自分の好奇心に従った結果」
「誰もやっていないことだったから」

など、必ずしも将来何かに役に立つと思って始めたわけではない、というご意見をいただくことがあります。先述の大隅教授も、講演の際にそのような趣旨のお話をされていた記憶があります。
もし研究者の方々が「将来役に立ちそうもない」「社会貢献になりそうにない」といって研究を止めてしまったら、ノーベル賞はおろか、実は結果的に将来社会に貢献したであろう研究成果が生まれなくなってしまいますよね。

何かに貢献したいという気持ちがあまりに強過ぎて、それに直結しない(と自分が思い込んだ)ものを排除してしまい、結果として自分の可能性を狭めてしまったらそれは不幸なことです。
若いうちは1つのことに絞り込むことなく、好奇心のアンテナを広げておくことが時には有効かもしれません。

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