1月24日のレポートに書かれていた質問と私なりの回答です。

1.遮断蒸発はどのように測るのですか?
→ 大気中の水蒸気濃度と風速を計測することで遮断蒸発量を直接的に測る方法もありますが、 色々と技術的な課題があります。一番よく用いられるのは、降水量と樹冠通過雨量、樹幹流量を計測し、 降水量から樹冠通過雨量と樹幹流量を差し引くことで、遮断蒸発量を求める方法です。

2.遮断蒸発は、雨が降っている最中にも水が蒸発しているということですか?
→ そうです。不思議ですよね。

3.遮断蒸発は草地には行うことができないのでしょうか。また、できるようになるには、どのくらいのレベルの森林になればよいでしょうか。
→ 正確には草地にも遮断蒸発はあります。ただ、森林と比較すると、とても小さいと思います。 ある程度の高さ(1mとか)があれば、それなりに遮断蒸発はあるのではないかと思います。 (関連することは、来週の授業で、少し触れると思います。)

4.森林があると余計に乾燥することもあるようだったが、降水量による線引きをする研究などはないか。
→ ちょっと視点がずれているかもしれませんが、基本的には降水量が少ないところでは、乾燥の影響を強く受けているので、 降水量が増えるにしたがって、蒸発散量も多くなります。一方、降水量が十分なところでは、降水量に関わらず、 その他の気象条件(気温や日射など)の大小で蒸発散量が決まります。降水量によって蒸発散量が決まるような領域では、 蒸発散が少ない方が良いとは思いますが、具体的な線引きまで行われているのかはわかりません。

5.森林がありすぎて水資源が不足するとあったが、具体的にどれほどであったら深刻になるのか。
→ 日本は降水量が多いので、あまり水不足になりません。ただ、1994年には大規模な渇水が発生しています。 そういう時に、森林で覆われていない流域の方が、覆われている流域よりも、より水を得ることができる可能性があります。 それを具体化するのは、とても意義があると思うのですが、一方で、とても難しい作業であるとも思っています。

6.森林の負の面をできるだけ少なくするような対策はあるのですか?
→ 樹種や林齢、密度などによって、森林の持つ機能は異なります。 そのことについては、来週触れます。

7.蒸発散が多いと水資源量は減少するが、水資源量は浸透能やその他の要因にも影響されるのか?
→ (1年間の)降水量から蒸発散量を引いた値は、水資源賦存量と呼び、私たちが利用できる水資源の最大値となります。 今回は、(説明不足でしたが、)水資源賦存量の議論をしていました。 実際に利用できる水資源量というのを考えた場合は、様々な自然的要因、人工的要因の影響を受け、水資源賦存量よりは少なくなります。 浸透能の影響も少なからず、あるかもしれません。。。

8.なんで熊本は地下水が多いのか?
→ 阿蘇山の噴火に起因する地質構造の影響だと理解しています。

9.地表の落ち葉などにより地表流が発生しないため、浸透能が高くなるという考え方はあっていますか?
→ 地表流の発生有無も浸透能の大小に影響しているので、そういう側面もあります。

10.黒部近辺で研究なさっていたとのことですが、具体的にどのあたりでしょうか?
→ 黒部ダムのデータを使って研究していました。対象としては、黒部ダムより上流部の黒部川流域で、結構広いです。

11.ミミズ以外にもいい土壌を作る生物はいるんですか?森林がないとミミズは生育できないんですか?ミミズがいなかったら、森林で存在できないんですか。
→ 土壌生物はミミズ以外もたくさんいます。ミミズは農地にもいると思うので、森林でなくても生育できると思います。ミミズがいなかったら、どうでしょうか。。。そういう実験をしてみても面白そうですね。

12.リターとは何ですか?
→ 森林内において、地表面において分解されずに残っている葉や枝などをさします。

13.スライドの内容やその資料なども配ってほしい。
→ そうですか。。。皆さんメモを取っていたので、配らなくても良いかなと思っています。 どうしてもほしい場合は、個人的に連絡してください!

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